<あらすじ>
アルヤ学園から帰還した壬晴達。宵風はそのまま和穂の病院に入院している。
宵風は気羅の影響と外傷を併発したことでかなり弱っている様子。付きそう壬晴の隣で目覚めた宵風は混同した意識の中「違う……そらなんて最初から居なかったんだ!」と叫び、壬晴の呼びかけで我に返る。そして、首の大きな傷跡を押さえながら涙を流す。”泣く”という行為で感情を表に出すようになってきた宵風の変化に、壬晴は戸惑い、「ずるい!」という言葉を投げかけてしまう。宵風の過去、隠された感情……それ知りたいと思い、彼を消すことを迷い始める壬晴。しかし、「宵風を消すと決めたんだから」と自分に言い聞かせ、その感情を抑える。
一方、萬天では虹一がついに、雷鳴・帷に正体を明かしていた。彼は森羅万象から造られた、不死の存在。江戸時代後期に秘術を得た医師が作った実験体だった。創造主が森羅万象に飲み込まれた後、残された虹一としじまは「秘術を復活させ、不死ののろいから自身を解放する」ことを望み、今日まで秘術を追ってきたという。動揺する帷に虹一ははっきりと告げる、「秘術を壬晴に使って欲しい」と。虹一の事情を知っても尚考えを変えようとはしない帷に、虹一は十年前の秘術に関する仮説を話し始める。”壬晴の両親のどちらかが秘術を持っていたのではないか”……その仮説は、帷が抱き続ける記憶の核心を突いたかのようだった。そして虹一はしじまに呟く。帷を動揺させたのも、森羅万象の復活へ辿り着くための過程にすぎないと。
一季に萬天の抹殺を命じられた雪見は、壬晴と宵風が交わした盟約や宵風自身のことにスッキリしないものを感じつつ、単独で帷のもとへ乗り込む。しかし、そこに帷の姿はなかった。虹一の仮説を聞いた帷は、英にも何も告げず、姿を消したのだった。円月輪を取り逃がしたことで、服部は”宵風・壬晴のお守りが負担になった”とし、雪見が元来の冷徹・合理的な忍びに戻るよう、二人を引き取ると宣言するのだった。
帷探索を命じられた雪見は雷光に協力を仰ぐが、目覚めない俄雨に心を囚われた雷光は承諾しない。俄雨に”自分を憎んで欲しい”と願う雷光の言葉に、宵風は怒りを顕わにする。「禁忌を犯してでも生き返らせればいい、煩わしいなら殺してしまえ」と言い放つ宵風。そして「僕は母を殺した」と衝撃的な告白をし、俄雨のもとへ向かい、彼の気羅を打ち込んでしまう。しかし、俄雨は目覚める。宵風は彼を殺したのではなく、気羅を打ち込むことで俄雨の意識を捉え、彼を覚醒に導いたのだ。目覚めた俄雨は雷光のそばにいたいと言い、雷光はその言葉に涙するのだった。
雪見宅で帷探索の計画を練る、雪見・雷光・壬晴・宵風・俄雨。和やかな時が流れるが、帷の発見は容易ではないという事実が重くのしかかる。壬晴は萬天に非情な仕打ちをすることになっても、早く事態を収束させたいと発言。その発言に微妙な何かを感じたのか、宵風はその夜単独で円月輪奪還に向かおうとする。”勝手な行動をするな”と宵風を引き留めた雪見は、「母親を殺した」という発言が嘘なのではと宵風を追求する。答えの代わりに与えられたのは、見たこともない穏やかだが空恐ろしい宵風の表情だった。そして雪見は雷光に単独行動を宣言し、”宵風の確かに生きてきた時間を探しに行こう”と密かに決意する。
その裏で、一季により収集された新たな組織「傘」が、萬天の抹殺・風魔の勢力削減・灰狼衆の襟ただし……と静かに活動を開始したのだった。ひどいネタバレ具合です、我ながら。
■「そら」と宵風の過去「そらなんて最初から居なかった」という宵風の無意識の発言。
宵風の過去が断片的に見えてきました。
恐らく
「そら」は宵風の本名でしょう。いや、愛称かな? そして、宵風は
”みんな自分の外側だけを見ている”ということも言っているので、なんとなくそういう育てられ方をしたんだろうな、というのは想像が付きますね。おぼろげながら、かなり可哀想な予感。
あとは
首に付けられた傷。あれです。
あれは……自刃かなあ?それとも……親により?
自刃のような気がします、私は。
「消えたい」と望んでいるぐらいなのですから、自殺を考えたことももちろんあったんでしょうし。そこで死ぬことができなかったことも、消えたいという願望に繋がった……なんてことはないでしょうかねぇ。
そもそも宵風が服部に拾われたのはいつなんでしょうね……
まあそれもこれも、次巻で明らかになりそうですね!気になるけど、ちょっと苦しいですね……うう、宵風……
■すれちがい……?7巻でようやく宵風に関して意志を固められたような気がした壬晴ですが、また迷いはじめてしまっています。すれちがいだ……
根元には、
「どうして消えたいのか?」という疑問があるんですよね、壬晴。7巻では
宵風との繋がりが途絶えてしまいそうだから、敢えて聞かない。心の中で思っているだけにする、という風に言っていますが……
やっぱりねぇ、あんな姿やら傷やら見せられてしまったら気にしないわけにはいかないですよね。かわいそうに!
宵風は今までも、「やさしくするな」とか「感情はいらない」とか「ただ消してくれればいい」みたいな態度を壬晴に取ってきたと思うのですが……ああ、つまり
「感情Nothing」ですよね。ここにきて泣いたりとかうなされたりだとか、感情を出してきているわけですよ。
感情はいらないと言いつつも、そうやって感情を溢れさせている……そこのギャップ・矛盾に対して壬晴は「ずるい」と言ってしまったんでしょうね。
ああいう断片を見せられたら、聞きたくなってしまう。それでいて、
宵風が壬晴に求めているのは感情をなくした上で「自分を消す」という行為を実現してくれること。
そりゃ揺らぐわな!

壬晴、抑えないで聞いたほうがいよぉ……俄雨だって死ぬ気で雷光さんの過去を聞き出し、結果としては関係正常化となったわけだし……
ああ〜!!せっかく理解しかけたと思ったのに。
ううぅ〜涙も苦悩も無しで、仲むつまじい二人を見たいです。
■虹一……涙も出ないほどの切なさ虹一には泣かされてしまいました。だってねぇ……だってねぇ!
前巻から”不死”ということで、死を求めるあたりに切なさを感じていたのですが、もう今回はね!
やられたってかんじですよ。
「僕らは死に恋してる。(中略)(親しい人が)老いて死んでいくのを見送るだけなのは、もうイヤなんだ……この呪いから解き放って欲しい。そうじゃないと寂しくて恐ろしいんです」ううううう、うわぁぁぁぁぁぁん(;つД`)虹一、その表情が切なすぎる。涙もダーダーでないぐらい、ほんとに苦しいんだ。
こんな告白されたら、抱きしめてあげたくなってしまうかもしれない。
宵風に言った壬晴みたく、その望みを叶えてあげたくなってしまうかもしれない。
しかし帷はっ……いやいや彼にも彼なりの事情があるからしょうがないけどさあ!
でもね、この期に及んでなんだよ!って感じですが……
虹一はしじまがいて本当によかったと思いますよ。一人ではこの運命はつらすぎる。二人だからってツライのは変わりないと思いますが、やはり信頼できる対象がいるってことは、生きる支えになるものです。
もし彼らが死を迎えられる時がくるなら、二人一緒に。。。。ね?に……しても、やはり年の功で(笑)、
黒いですよねー虹一。
忍びだったら躊躇なく殺せてしまう、っていうのはしょうがないとしても……やはり
風魔殿に勝るとも劣らぬ策略家だと思いますね。しじまのほうがわりと感性で動く気がします。バランス取れてますね笑
※風魔殿と虹一・しじまについて正式には虹一と風魔殿の間にはパイプみたいのはないのでしょうかね?
しじまは風魔殿が派遣してたってことは8巻冒頭で明らかになりましたが……
虹一のことは言及せず。ですねぇ。
でも
虹一もしじまも転変化の使い手である時点で、風魔殿と何らかの関係があるのは確実。そして4巻あたりで虹一は風魔殿に
「風魔先……」といいかけていたことからも、やはり関係はありますよね!
ただ……8巻の虹一の回想告白のページで
袴姿の虹一の画があるんですよ(しかも長髪!正面から見てみたいよ(*´д`*))。ということは、鳥が原型と思われる虹一が既に江戸後期の段階で人間の姿ができている、ってことです。つまり……すでにそこで
転変化を手に入れていた?……となると、風魔殿を「先生」と呼ぶいわれはないですよね。えーっ(?_?)
或いは。
風魔の先祖様に転変化をもらった……とか??
その縁で、
風魔は先祖代々彼らが不死の存在だと知っていて庇護しているとか?だからこそ、虹一はタイミング良く相澤家に養子にいけたりしたのかなあ、、、、
どうでしょう。むずかしいですね。
虹一・しじまとの関係に絡んで、風魔殿の企みが見えてきそうですね。
あの人も負けずに黒そうです……ぐふふ
■一季サンこわいよぉ「こどもに関わると大人は感化され腐れてしまう」発言
怖っ……
過去に何があったんだ一季さぁん
そして「傘」をも統括してしまうそのオチカラ。計り知れない!
一季さんが服部さんに協力している理由、過去、気になりますね。
ついでに傘の
グラサンさんと双子?も気になりますね。
■俄雨かわいすぎ無事意識を取り戻した俄雨クン。
雷光さんの笑顔&ドSも戻ってめでたしめでたし。
「僕はあなたのそばにいたいです(にっこり」とか!ほんとかわいいなあもう。ネガティブ雷光さんを、これからも引っ張ってね。
彼の復帰によりにぎやかさが少し戻りましたね。
宵風にもケーキ作ってあげてるし(というか、あれ手作りなんだ!すげぇ
宵風の深層に触れた彼なのだから、その素直さ・真っ直ぐさでなんとか宵風の糸口もつかんでほしいものでございます。ねぇ?
前巻では雪見と雷光さんのやりとりが最高にツボだったのですが、やはり俄雨が入った方がしっくりきますね。
この3人のやりとりは、すごい和むぅ〜
個人的には雷光さんのポニーテールがウハウハ(*´д`*)です。
■雪見……(;つД`)今回のメインといえば、
雪見氏でございます。
では、
総力をあげて彼を追います笑
*不器用な子育て宵風が入院し、彼の身体の悪化について保護者:雪見を咎める和穂(=宵風の担当医かつ雪見の妹)。その際、雪見はぽろりとこんな台詞を……
「あいつのせいでエンゲル係数がどれだけ上がったと思ってるんだよ。ただ……味覚がなくなってんだかわかんねぇが、最近は全然な……」こんな弱気な雪見はじめて!!すごく心配しているけれど、それをあからさまに出せない不器用さ、雪見なりの宵風に対する気遣いが垣間見えます。しかし、その直後に
「知るかよ!」とイラつき気味に去ってしまったり……ああ!やるせない。
俄雨が発見した子供服も、雪見の子育ての苦労を暗示していますね。
まあ、あれは十中八九
宵風の服でしょうし、それをどのように購入したかとか考えるだけでも……うう〜ん、苦労してんな雪見。
*とても気になるのである遂に壬晴に
”宵風と何を企んでいるのか”を聞いてしまう雪見。密かに気になっていたんだねぇ。そりゃそーか。
壬晴が宵風の
首の傷跡について言及したときも
「ふーん」とか流してますけど、
内心とても気になって居るんだと思います。サバサバと豪快にコミュニケーションを取っていくタイプに見える雪見ですが、宵風とのことに関してはやはりとどまってしまっていますよね。
一番長く近くにいるのに、今は壬晴の方が宵風を理解しているのかもしれない……そこが余計に雪見の不安を駆り立てているのかもしれないですね。
*雪見の過去?壬晴が雪見に
「傷を隠さないんですね」と言うところ。
「あ〜まあな、隠れちまうだろ、隠したらさあ」という
意味深な答えを雪見は返しています。
これは、、、、何かの伏線かな?
雪見が忍びになったきっかけとか、理念だとか……そんなところでしょうか。容赦なく的を傷つけるけど、そんな行為を続ける自分の戒めである傷を隠さない事で、そんな自分を忘れないで生きていく、みたいな感じでしょうかねぇ。
みんな色々背負っているんだなあ……
*ひとりで萬天へこれは
壬晴への配慮かな、と思います。
雪見はこの巻の最後でも、壬晴にハッキリ言われるまで、
「萬天はまがりなりにも壬晴の旧仲間なのだから、ムゴイことはできない(壬晴の感知するところでは)」という考えを持っていたフシを匂わせていますし。
気遣いの人ですね。
*宵風との距離感→名場面すぎるので後述。総じて言えるのは、
雪見はとてもカッコよくなったということです。
ビジュアルも、内面も。
今後の展開では、雪見と壬晴、宵風の3人がグルグル事態を回転させていくと思うので、目が離せないですね。
雪見の気遣いがみんなに伝わることを願っておりまするよ。
■雪見と宵風もう……この二人は!どんだけ読者を翻弄するつもりですか。
心配すぎてワナワナしてしまいますよ、もう。
*「雨宿りにきた」久々に雪見宅に帰ってきた宵風の台詞です。これを聞いた
雪見は溜息をついちゃうのですが……でもでも、悲観すべき事ではありません。
この台詞の伏線は3巻にあります。
壬晴との初接触の後帰宅した宵風。
「僕は一方的に傷つけるばかりで何も出来ないから、生きていないんだ」とぼやく宵風に、
「生きていようが死んでいようが、ここのドアは開いてるんだ。「雨宿りに丁度いいとこ」ぐらいの気持ちで帰ってくればいい」と言葉をかけます。めんどくさそうにw
宵風は
「ゆきみ……気持ち悪いな」とか言ってしまうのですが、こころなしかホッとしている雰囲気!雪見と宵風のやりとりでこんな雰囲気なのは、後にも先にもここだけだったかもという……
宵風はちゃーんとこれを覚えていたんですね!おねーさんは感動してしまいましたよっ
反発はするものの、雪見のことは部分部分で受け入れているわけですね宵風は。だから微妙な距離感になってしまうのかも。二人とも不器用なのが災いしてるのかもしれませんが……
大丈夫!わかりあえるよ!もどかしいけど、おねーさんは君らを見守るよ(何様……
そして極めつけはこちら!
れもねーど!!!宵風!この子はもう!
心が弱ったとき、雪見がくれたレモネードを彼は覚えていたのですよ……!
死神と呼ばれ、自分でもそう名乗り、闇へ向かう宵風。
でもやっぱり、強がっていても……つらくなるときや、心がひどく傷つけられることはあるはず。せっぱ詰まりすぎて、そこにふと暖かい何かが欲しい、と思ったとき(=3巻冒頭とか)雪見がくれたのがレモネードなわけですね。
レモネードは……雪見と宵風を繋ぐアイテムです!二人とも、忘れるなよぉ!
*透明な何かを見つめる宵風母親を殺した、という件について問いつめられた宵風。
なんとも言えぬ表情を彼はしています……
無感情で、冷たくて、恐ろしくキレイ。……勝手な予想ですが、
あの表情は宵風の母親に重なるものなのではないでしょうか?
雪見はこの宵風を見て、
”宵風の真実の姿を知りたい”という心境に至ったように感じられます。そして……
「宵風の確かに生きてきた時間を捜しに行こうと思う」うわぁぁぁぁん(;つД`)ひとりで行くのかい、雪見……そんなに心配させて!宵風たら罪な子ですっ
次の巻で、彼らの関係が少し好転することを願ってやみません。
■壬晴と宵風中盤、壬晴は
「失敗しそうで秘術を発動できない」と宵風に言いながら、
”そう思いたいだけなのかも”としています。
壬晴は完全に宵風を消すことにまよっちゃってますね。
どうなっちゃうんだ!
そして宵風サイド。
宵風は宵風で壬晴に少し疑いを……帷達萬天を切り捨てたかのように発言した壬晴に、なんかしっくりきてないような感じがしまう
(ほんとは萬天に未練があるくせに!的な=あれ?さみしいのかしら??)、宵風。だから円月輪を単独で取りに行こうとするんだろうけど……
むずかしいね、わかりあうって……
■帷の今後・壬晴の過去虹一の告白により、色々過去の部分がわかってきました。
・十年前、森羅万象は壬晴の両親のどちらかについていた
・両親は秘術発動に失敗。秘術は壬晴に移動した。
・帷は壬晴の両親に壬晴を託された。
・壬晴を護るため(?)壬晴の両親・祖父・一族?を帷が殺害
・帷には十年前の記憶がずっと残っていた
さて、ここでギモンなのは……
やはり
「何故帷の記憶は残っているのか!?」ってことです。
何故なのだ……
虹一にもわからない、本作最大の謎でございます。
そして帷はどーするのか。
英も放置して、あんたどこいくんだよ。
まずは、壬晴の両親
(特に母=帷はこの人に惚れていたんじゃないか疑惑=だから壬晴にウッとなってしまう&頑なに約束を守っている)の墓参りに行き、決意をあらたにすると思いますねぇ。
そして壬晴を誘拐……とかw
■今後の展開次巻からは雪見氏の単独行動……なのでしょうか。
そっかあ……つらいなあ、雪見氏。
私としては、「宵風の真実を知りたい」という目的を同じくしているので、壬晴と雪見は協力するべし、と思うのですが……どうでしょう?
まあ、図らずもそうなるのかなあ。
そうなってくれ……
そんで二人で宵風を救ってくれ。
そんでその後辛くなるだろう壬晴を、今度は宵風と雪見で守ってやってくれ……
みんな幸せになってくれ!そんなかんじです(どんな……?
※アニメについて見てますよー。
なかなかはしょってありますが、ナバリ導入としてはなかなかいいんじゃないかと思います。まだ宵風がでてきてないのでなんとも言えないのですが……
第一回はそれぞれの声に「う〜ん??」という感じがあったのですが、2回からは少し演出が変わったのか、特に壬晴がバッチリになりました。少し押さえ気味+低めなのがイメージぴったりです。
雷光さんと宵風を早く……!というか、どこらへんまでのエピソードを取り扱うのだろう。心配です。
あ〜アニメもいいけど、早く9巻を♪
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